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青柳晋先生の公開レッスン

YAMAHAさんが企画して下さっているミニコンサート付き公開レッスン。今回は青柳晋先生のミニコンサート&公開マスタークラスの招待券が当選し、同じピアノ講師のK先生にご一緒していただいて、銀座ヤマハのコンサートサロンホールに行ってきました。

 

小さなホールですが、演奏家を身近に感じられる美しいサロンホール。

 

まず青柳先生の素敵な演奏から。ドビュッシーのアラベスク1番とRavelの夜のガスパール。

フランスの香り高く雄弁な演奏にうっとりと酔いしれました。

 

マスタークラスはモーツァルトのソナタK.333。

生徒さんはこの曲を1か月半で暗譜まで仕上げたという生徒さん。とても上手なモーツァルトらしい演奏でしたが、先生の手にかかると「右手はつやのある音で」「一番言いたい音は倍音によりかかるように」「16分音符は軽快に」と更に細かい点まで的確なアドバイス。モーツァルトはオペラを得意としていたので歌うことが求められる、などの指摘で生徒さんの演奏にどんどんと磨きがかかっていきます。

 

2人目はスクリャービンのソナタ4番

こちらも静かな1楽章から軽快でコケティッシュな2楽章を、生徒さんが見事に演奏され、聞いている方もため息が出るほどでした。

先生はまずスクリャービンについて、後期ロマン派で次の時代にもかかってくるキャラクターを説明され、「リラックスした音で」「揺れて入る」「バラの花が突然咲き終わってバサッと花びらが全部落ちる、そんな美しさ」「退廃的」と、スクリャービンを演奏する上での感覚を見事に表現しながらご指導されていました。

2楽章の最後の方では、2台のピアノで生徒さんの演奏に先生がピッタリと寄り添ってご一緒に模範演奏をしてくださっているのが印象的でした。

 

素晴らしいご指導に触れると、こちらも勉強意欲が増してきます。

またこのレッスンに準備されたYAMAHA CFXの音が素晴らしい深みのある音で、芳醇な香りを醸し出していたと思います。

青柳先生と、この企画をしてくださったYAMAHAさんに感謝のひと時でした。