
去年に引き続き、2年連続でヨコハマジュニアピアノコンクールに入賞したFちゃん。今年はショパンのワルツ イ短調を演奏してくれました。
本当はモシュコフスキーのタランテラが弾きたかったFちゃんですが、来日した大好きなブルース・リウさんのコンサートに行ったとき、アンコールに弾いてくれたのがとても素敵だったので、この曲にしました。
2か月という短い期間でとっても上手に仕上げてくれたFちゃん。でも最初はショパンのワルツに込められた、たっぷりとした情感、切なさや感極まった感じなど、まだ2年生のFちゃんにとってはつかみきれないことも多かったようです。
Fちゃんにも伝わる指導は? 本が好き、おいしいものを食べるのも好き、いろいろ好奇心が強いFちゃんは、2年生ながらも感受性が豊かで、私の言っていることをすぐに理解して、よく絵に描いてくれます。
ワルツとはちょっと違いますが、大きく弾いてほしいところは「大きな…メロンパンが焼きあがったよ」トリルのところは「ホカホカのメロンパンから湯気がででいるよ」 ショパンの目指したものとはちょっと違ったかもしれないけど、こんな言葉がけでFちゃんの演奏はどんどん変わっていきます。
今回私がFちゃんに伝えたのは「成長するということは変わるということ」でした。
演奏が変わる、思いが変わる、そこに気づきがある、そうやって今までしてきた演奏を変えていく。変わらないで頑張ってしまうと、いつまでも成長できずにそのまま。自分の弾きたいように弾くのもいいけれど、楽譜をよく見てどんなふうに演奏したらいいか、それを読み取って自分の演奏を変えていくことで上達していきます。
今回の本番直前のGWに、丸の内のラ・フォル・ジュルネにご家族で2日間参加したFちゃん。この後一回しかなかったレッスンで、見事に大人のような情感たっぷりな演奏に変わりました。
何がFちゃんをそこまで変えたのかわかりませんが、とにかくさなぎが蝶に変化するくらいの変わりようでした。
14日の本番はもちろん大成功! おめでとう。これからも頑張ってね!!