
昨年から連続で参加している馬場マサヨ先生の5回連続セミナー「目からウロコのピアノ脱力法」の最終回に行ってきました。
今回も本当に内容の濃いセミナーで、先生の軽快な口調で語られる魔法のような脱力奏法に引き込まれて、あっという間の2時間でした。
今回も腕の脱力を筋肉や骨のつくりからお話しいただきながら、実際の指導の仕方、演奏の仕方を直接的にわかりやすく教えてくださいました。その中から印象に残ったことを少しお話します。
【指はまっすぐ降ろす】
ピアノを習うと、まず最初に指を丸くして弾くことを教えられることが多いのですが、先生は指はまっすぐ降ろすと教えてくださいます指の根元の関節を曲げ、そこから鍵盤に向かって指をまっすぐ伸ばしていくと、それだけで指先はしっかりするので、その状態で腕の重さを指先に乗せてピアノを弾くということでした。
指を上げると腕の上側の腱が動いて腱鞘炎になるので、一つ一つ指を上げて弾くのではなく、指の付け根からまっすぐ降ろすように弾くのです。その方が楽に弾けて疲れず、痛くもならないということです。
とても理に適っていると思います。
【骨間筋を広げる】
日本人は正座をしてお辞儀をするときなど、指を揃えて手首を内側に少し曲げる動作をします。種まきをするときは種をつまんで土に向かってかがみこみ、丁寧に種を埋め込みます。でも西洋人は挨拶する時に胸を張って手を前に差し出し握手します。種を持った手を外に向かって開きながら種まきをします。ピアノは西洋の楽器。胸を開いて姿勢を正し、指と指の間にある骨間筋を広げで腕を伸ばしながら弾くようにできている楽器なのだそうです。そのようにして弾くと本当に楽に弾けるのです。
馬場先生のセミナーは本当に目からウロコです。弾き方が全然変わり、一瞬で弾きやすくなり、腕の脱力ができてきます。この弾き方を自分のものにし、教室でも上手に教えられるようになりたいと思っています。