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スタメナ

9月に入ったとたんに涼しくなりました。
我が家では日曜の夜、大河ドラマのあとにEテレでN響アワーを見るのが定番です。今夜は東欧の指揮者によるN響の名演奏シリーズでした。
 最初にヴァーツラフ・ノイマン指揮のスメタナ作曲「わが祖国より」だったのですが、目の前に青々と朝日に輝くモルダウ川が現れたようで、今までにない若々しい演奏を楽しんでいました。
 いつもこの曲を聞くと、最初の小さなせせらぎは透明度の高い清水が山肌を駆け抜ける様子を彷彿とさせ、中流、下流へと流れるうちに広大な大きさとなり、深い緑、または紺色に近い色をたたえて、午後のにぎやかな町の中心を堂々と流れゆくさまを思い起こさせるのですが、今日のノイマンの演奏は下流まで行ってもサファイヤのような青々とした流れで透明度も高く、また午後ではなく朝日にキラキラと輝いていました。これから一日が始まる新しい力に満ちた流れ、希望と喜びにあふれた曲でした。
 ノイマンはチェコの指揮者ですが、1989年に東欧が民主化されたとき、その活動を率先して支援したそうです。そういう国の夜明けを演奏で表現したのでしょうか。
ところが演奏半ばのころ、同じ番組を見ていた友人から『画面をよく見ると「スタメナ作曲」になってる』と…。(*_*) ほんとだ!NHKでもこんな間違いするのね。それからはなんか笑えちゃって演奏に実が入らなくなってしまいました。
皆さんも夏バテによるスタメナ不足にはお気を付けください。