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東京カンタート

毎年楽しみにしている「東京カンタート」のコンサートに行ってきました。

この合唱祭は毎年ゴールデンウィーク期間中に開催され、合唱に関する様々な講義や指揮者コンクールなどのイベントが繰り広げられますが、最終日に開催されるクロージングコンサートはその集大成ともいえるもの。指揮者コンクールの入賞者が演奏を披露したり、合唱祭参加の各合唱団がその見事な演奏を聞かせてくれます。

 

その内の1つの合唱団に友人が参加しているから、ということでお誘いいただいて初めて行ったのが3年前。そのあまりのすばらしさ、ハイレベルな美しい合唱に魅了され、その後は毎年足を運んでいます。

そもそもレベルが高い合唱団ばかりですが、この日のための練習はたったの5~6回だというから驚きです。各自楽譜を用意し、練習を積んで、集まった時はアンサンブルを磨くというプロ並みの練習。当日は海外から招へいされた指揮者の指揮で歌います。

 

曲はどれも大変高度で難しいのですが、ドイツ語や英語のほかにもラトビア語やラテン語など様々な言語を駆使して歌われ、それも言葉がくっきりと聞こえてきます。フォルテは大波のように力強く、ピアニシモはまるで消えてゆく一筋の光のように美しい。宗教曲では敬虔な気持ちにさせられ、現代曲では心が複雑なカオスに引き込まれます。聞く方も最高に幸せですが、こんな風に合唱ができたらどんなに幸せだろうと、聞く度に思います。

 

この合唱祭には一般の人も参加できるステージがあります。それもかなり高度な曲なのですが、一生に一度はそんなステージに立ってみたい、そう思わせられる合唱祭です。